こんなにピュアな小説なのにどうしてドキドキするの?
これは夫婦と息子二人の幸せなサラリーマン家庭の大黒柱に突然襲いかかった悲劇を家族四人が協力して乗り越える愛の物語です。
父親:ニューヨーク駐在経験のある商社マン。
母親:しっかりとした愛情深い女性。
長男:野球部の朝練夕練に明け暮れる真面目で面白味の無い優等生だが何かあると頼りになる。帰国子女。
次男:小さい時から父親が大好きな中学生。社交的で特に女友達を作るのが得意。帰国子女。
商社マンとして元気に世界中を飛び回る父親、仲の良い夫婦、五年前にアメリカから帰国し、日本語のハンディが気にならなくなった二人の息子。ごく当たり前のサラリーマン家庭をある日突然悲劇が襲います。父親が次男と風呂に入っている時に次男から身体の変調を指摘され、翌日クリニックへ。その結果大病院に検査に行ったところ、緊急入院・緊急手術となります。幸い命はとりとめますが、退院後は不自由な生活を強いられます。
苦悩する父親、そして自殺未遂。妻と二人の息子は何とか父親を支え幸せな家庭を取り戻そうともがくのでした。
お互いを愛するが故に本当の事を言えなくて苦悶する日々・・・。
こんなにピュアな小説なのにどうしてこんなにドキドキするの?それはこの小説が「性転のへきれき」シリーズだからです。桜沢ゆうワールドをお楽しみください。
参考:題名のHLAとはhuman leukocyte antigen(ヒト白血球抗原)の略。ヒトの主要組織適合遺伝子複合体を意味する臓器移植の際のドナーと患者間の適合性の指標です。