中本サトシの論文は何がかかれているのか?
中央機関も管理者もないのに、なぜビットコインは整合性を保てるのか?
ビットコインの「採掘」とはなにをしているのか?
ハッシュ関数、公開鍵暗号、ブロックチェーン、PoWなど
ビットコインについては見慣れないコンピュータサイエンスの用語が並びます。
本書は、これらの仕組みをゼロから解説した、本邦初のビットコインの原理の解説本です。
ビットコインを謎の貨幣、バーチャル通貨、投機商品とみるだけでは近視眼的すぎます。
ビットコインは、もっと本質的な計算機科学上の大きな発明です。 この発明について、本当に理解できた時、あなたは興奮して、夜も眠れなくなるでしょう。
私もそうでした。
ビットコインには、サイエンス好きのかたの好奇心を満たすワクワクする原理が潜んでいます。
本書は、中本サトシの論文「 P2Pベースの仮想通貨 - ビットコイン」の本質を、文系の方でも理解できるように、数字をつかわず、簡単な比喩をつかって解説し、このアルゴリズムの本質に迫ります。
・計算機科学の難問、「ビザンチン将軍問題」とは?
・公開鍵暗号、電子署名チェーン、ハッシュ関数とは?
・マイニング(採掘)とはいったい何をしているのか?採掘の仕組みとは?なぜ採掘でコインが発行されるのか?
・ブロックチェーン、ナンス、ハッシュ、PoWプロトコルの意味
・ビットコインの動作原理は、どのような応用ができるのか?この原理の深遠なる可能性とは?
技術書ではなく、読み物として書いてありますので、どなたでもお読みいただけます。数学などを使わずに書いており、初歩的なコンピュータの知識でも理解できます。
0.はじめに
1.ビザンチン将軍問題
2.ビットコインの全体像
3.トランザクション(取引)
4.ハッシュ関数
5.マイニング(採掘)
6.善意の採掘者
7.終わりに アンドリーセンが夢想する未来
【著者】
大石哲之(おおいしてつゆき)
日本デジタルマネー協会フェロー
慶応大学卒業後、アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)、株式会社ジョブウェブの創業、株式会社ティンバーラインパートナーズ代表取締役(現職)、株式会社タグボート監査役(現職)を経て、現在にいたる。
中本サトシのビットコイン論文を読み、その新規性に衝撃をうけビットコインに熱中する。ビジネス書の作家として、わかりにくい事柄をわかりやすく伝えることに注力。主な著書に「3分でわかる ロジカル・シンキングの基本」(日本実業出版社)、「コンサルタントの読書術」(tyk publishing)など、15冊以上。
※本書はベータ版として発売した『数学を使わずに理解するビットコインの仕組み」の表紙およびタイトルを改定したものです。
※3/24 レビューで、わかりにくいとの指摘をうけましたビザンチン問題の章を全面的に書きなおしました。