著者からのメッセージ。この本は、平成4年（1992）11月、『颯爽と清廉に・原敬』（上・下巻）のタイトルで原書房から出版されたものを、原書房の了解を得たうえで改稿し、タイトルを改めたものです。『颯爽と清廉に・原敬』は、平成２年８月から３年11月まで、産経新聞岩手版（当時）に連載された「岩手宰相物語・原敬」がもとになっており、筆者が37歳のときに刊行されました。原敬の生涯をわかりやすく知ってもらうために、読み物風の評伝小説のかたちでまとめてあります。今回、電子書籍として出版するにあたり、本文を改稿したうえ、上巻を青春篇・雄飛編としてまとめ直しました。上巻では、無名の青年だった原敬が新聞記者として辣腕をふるい、外交官（天津領事）に抜擢されて天津条約の締結に貢献したうえ、パリ公使館の臨時代理公使を務めるまでを描いております。上巻は400字詰原稿用紙換算で約433枚。なお、『颯爽と清廉に・原敬』では、筆者は本名（高橋文彦）でしたが、電子書籍版では筆名の松田十刻にしました。引き続き、中巻、下巻の出版を予定しております。