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gikyoku syasyou: otona no tame no poezi (Japanese Edition)

 一人芝居の戯曲をいくつか書いて上演したのち、一人芝居のつもりで書いた戯曲に声だけの相手を登場させ上演したところ、二人だけのやりとりにとても新鮮味を覚えました。そこで「二組の男女四人が、それぞれの場面に、二人だけが登場し、対峙する」という舞台を思い付きました。
 内容は、男と女は異性ですから相愛、もしくは恋愛論。男同士は、権力や闘争がともなう仕事やプライド。女同士は、嫉みもしくは比較。そうして言葉を交わし合う、長いダイアローグを編もう、と試みました。
 その戯曲「デュオ」は一九九七年にできあがり、戯曲集「デュオ」(私家版・同年)に収録しました。しかしリーディングの練習に一度かけただけで、この作品は上演されることなく十八年の時が過ぎました。
 この旧作を、二〇一五年に六か月かけてリーディングしながら書き直し、第六場を新たに書き足したのが、この作品です。題名を「捨象」と変更して、Kindle版で公開します。
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