第6集=日本人はなぜ絵やアート作品を買わない?
美術鑑賞力を補強する本の第6集(全8集)。現代美術や近代抽象の何がどうなっているのか、視点を変えられる豊富なヒント集です。過去にも、美術を理解する本はたくさんありました。しかし多くは、名画名作の素晴らしさを学ぶマニュアルでした。名品の賛美はあれど、芸術の核心の話は出てきません。新しい知らないアートには対応不能です。
たとえばピカソが何をやりたくて、何を伝えたかったかは意外に見かけません。抽象画がわかる人とわからない人は何が違うかも、具体的に教えてくれません。早い話、現代美術がわからない原因の説明もまずないでしょう。この本は、そこを書いています。
制作と創造の違いをとことん掘り下げたのは、これが世界初かも。美術作品は基本的に全てが等価であり、少しの差が大違いという、人類の芸術的行動を謎解きする本です。対談、会談、懇談などで、実際に寄せられた質問に、実際に答えた記録が中心です。「それは昔からあるウソです」「最近多い誤解です」という展開が多くなっています。
100テーマ以上あり分冊にしました。本のタイトルは各冊の総合テーマではなく、単に収録されたひとつです。意外な切り口で、芸術に通じる事物や現象を散りばめています。高尚でも低俗でもない日常の言葉で。「そうか、そういうことだったのか」「ナルホド勘違いしていた」が次々。補足ブログサイトも用意し、タイトルは「芸術は難しい、現代美術はわからない、抽象絵画はちょっと」。
第6集(15編、62900字)
76 絵をへたにかく意味はどこにあるのか
77 タイムマシンでゴッホを助けられるか
78 美術館はなぜつまらないのか
79 おもいでの夏、主役の音楽
80 芸術と精神病の意外な関係
81 現代美術展はなぜつまらないのか
82 セザンヌの絵がわからない場合
83 夏目漱石とリボンの騎士、芸術と異国情緒
84 芸術がわからない人は世に何人いるのか
85 ゴッホの絵は時代を超えていたのか
86 美術の意味に意味はあるのか
87 日本人はなぜ絵やアート作品を買わない?
88 日本の現代美術は世界に遅れているのか
89 日本人はなぜ芸術で金もうけしないのか
90 空飛ぶ円盤UFOと、宇宙の芸術 1