2024年、世界は情報化が進むと同時にますます管理主義になっていた。日本の経済も大きく後退し失業者も増加する一方だった。ある日、世界中の政治家、官僚、警察、会社幹部、宗教家、ニュース会社などのもとに、手に持つと光の列が浮き出るフィルムのような表示器が届く。そのフィルムは日本だけでなく、アメリカ、中国、イギリスでも発見されていた。各国の政府や警察がそれぞれ極秘に捜査を開始する中、そのフィルムを手にした人が、それぞれの思いで動き始める。アメリカ政府はこれを洗脳行為とみなし、無差別なテロ攻撃との見方を強める。世界的な騒ぎの中で、フィルムの影響で人々の言動が変わり始め、ついには政府や国すらも変える大きな流れが起きていく。その騒動をよそに、イギリスの警察が冷静に犯人を捜索していく。犯人は誰なのか、そしてその目的は。