大人のための童話。
　体の弱ってきたホームレスの男が、《どうしてこんな人生になってしまったんだろう?世の中が悪かったのか、それとも俺が悪かったのか……。俺の人生にいい時というのはあっただろうか…》と考え始める。
　貧しい家庭に生まれ、辛い仕事ばかりしてきた。そんな中でのたった一つのいい思い出は昔時々通ったショーパブでの思い出である。「眼が素敵」と言ってやさしく接してくれた女の子がいたのを思い出す。そのただ一つのいい思い出を胸に、男は……。

　気に入りの音楽のように、折に触れて読み返すと常に新鮮な感動が得られるような作品……、そんな作品をかきたいと思い、取り組んでみました。楽しんでもらえれば幸いです。（著者より）