帝都カンパーラの兵器開発局に何とか侵入を果たしたテオバルト・スドーは、そこで裏切り者ジェイコブに捕らえられてしまった。しかしジェイコブはテオを警備兵に引き渡さず、自身の素性や目的、そして青年が憧れを抱く初代賢童女マルレーナ・バステレチェアに活動停止の危機が迫っている事実を話して聞かせる。その上でジェイコブはテオにある取り引きを持ちかけた。
同じ頃、遥か西方の大西海洋上では、５隻のシルバルム級特務艦が迫り来る魚雷の処理に奔走していた。この特務艦群――賢童女艦隊を指揮する首席執行回収員ダレル・ジスモンドは、自らの決定に異議を申し立てる慧童女ジゼラ・バルカやギリアン・ラベック、そしてマルレーナ・ソレギエタを名乗る少女に辟易する。
そしてその確執は新たに出現した脅威によってより深刻なものに発展。結果として艦隊を窮地に陥れてしまう。
帝都カンパーラを目指すもう一つの集団――アーロン・レオーノフの指揮するユニットは、アーデンを辛くも脱出したのち、東ヘゴアルデのジャングルを陸路で進んでいた。多くの犠牲を出しながらもようやくカンパーラに到着したアーロンは、部下からの報告によって彼らの死に疑念を抱くようになる。
裏切り者ジェイコブを目指し、いよいよカンパーラで合流する三つの集団。
果たして「賢童女守護団」はジェイコブを排除できるのか。そしてヴァンツール帝国の野望を打ち砕けるのか――。