彼女を見れば、それが彼女であると分かる――。鍵探偵社に届いた一通のEメール。依頼人の名は、『ラプラスの悪魔』と名乗る人物。探偵・有村一希に課せられたのは、ある人物を探し出すことだった。二〇三八年、未来の東京北西部・新川で起きる事件は、やがて有村の過去の記憶と混ざり合い、交差していく。依頼人の示した『七海』とは何か？　彼女はいったい誰なのか？　記憶の中でちらつく何者かの影を、彼はこの街で追い求める。近未来SF×ミステリ×文学。

著者（武内一馬）初のKDP出版、第一作刊行。立川文学賞一次選考通過作品。