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Good bye Existing political party: siminkatsudounetworkga seijino syutaininaru (Japanese Edition)

 私は、米国リバタリアン的な利己主義、独善、不寛容、さらには敵対が、日本においては妙なことに「個人」を否定するような動きになっていることに危惧を抱く。(それは、白井聡氏が『永続敗戦論』で言う「外国の力によってナショナリズムの根幹的アイデンティティを支えるというきわめてグロテスクな構造」によるものだろうか)
 「個人」を否定するような動きとは、例えば自民党の改憲案から「個人」が抹消され、それを先取りするように「憲法に規定された基本的人権」に関わる文章をネットに載せると「過激派」扱いされるような空気が漂う時代の流れだ。
 私自身は、「市場活動の総体」と訳されるマーケティングの世界でのキャリアから自由市場を基盤とする資本主義を奉じ、「過激派どころか一般的に言う左翼でもなく、(私は社会の多数を占める人々の態度と考えているのだが、同時に)昨今では『どこに行ったか?』と言われるほどに影の薄くなったもの」としてのリベラリストを自称しているのだが…。
 そしてそうした現今の空気に抗うリベラリストとしては、リバタリアン発想の「したたり落ち」を待てと言って弱者を冷遇するアベノミクスや、海外への武力行使の道を開いて近隣諸国の疑心暗鬼を呼ぶ「平和憲法」の内容的、形態的な破棄などの施策に反対して「個人」一人ひとりの暮らしを守ろうとする市民活動団体に対して、強く期待を抱く。
 然るに!…、今次の参議院議員選挙では市民活動団体が応援した小林節氏も、三宅洋平氏も当選には至らなかった。
 そこで今回の参議院選挙の傾向を分析すると、以下の評価が得られる。
①投票率は55%弱。民主党が政権奪取した2009年の衆議院議員選挙の投票率は69%以上。
②上記から、「憲法改正」が隠れた争点とは言え、無党派層は投票すべき候補を見いだせずに積極的には投票しなかった。
③上記から、有権者は政策ではなく政治状況のバランス(衆参「ねじれ」の可否)を優先する結果となった。
④上記を証明するように選挙後の朝日新聞調査では、「政策に不安48%」が「期待37%」を上回る。
 以上から、今日の空気の中で「改憲反対」といった市民活動団体の訴え自体は、それを政策とするなら受容される余地はあっても、政治状況(衆参「ねじれ」あるいは政権交代)を決定させる力はないと考えられる。
 この空気の中で、野党4党による選挙協力は一定の成果を上げたと言える。しかし恐らく「一定の成果」が精いっぱいで、野党4党の選挙協力でも「政治状況(衆参『ねじれ』あるいは政権交代)を決定させる力」にはならないだろう。
 つまり、今や無党派層に「政治状況(衆参『ねじれ』あるいは政権交代)を決定させる力」を既成政党は持たない。それは、アウトサイダーと言われたトランプ氏やサンダース氏が2大政党の大統領候補者争いをリードした米国でも言われることだ。
 それはあるいは、今次の参院選で公明党に投票しなかった創価学会員が相当程度の割合を持つと言われたり、東京都知事選挙で党の厳しい締め付けにも関わらず党の推薦候補を外れた小池百合子氏が自民党支持者の多数から支持されたと言われて圧勝したりするように、与党側にも共通の状況だ。
 既成政党の力が弱体化しているとすれば、それは特定の党派への所属に縛られない市民活動団体にとってのチャンスとも考えられるが、そのチャンスを生かすためには「改憲反対」といった意志を政策として声高に訴えるだけではなく、「政治状況(衆参『ねじれ』あるいは政権交代)を決定させる力」および「その決定を受け止める力」を持たなければならない。
 政治状況を決定させ、それを受け止める「力」とは、市民活動が政治運動となる限り、「運動体(特定の目的に向けて自ら行動する組織)」によってかたちづくられるものだ。そうは言っても、市民活動団体が既成政党と同じ「(形式上は止むを得ないとしても、本質的な)政党」の土俵に乗ってしまってはミイラ取りのミイラだ。
 そこで、「無党派・市民活動団体」が政治運動として「運動体」をかたちづくるためには、従前の市民活動団体の地域ごと・テーマごとなどで異なる多様な形状を許容する柔軟なネットワークを構築する以外にはない。
 「安保法反対」「特定秘密法反対」「原発再稼働反対」「格差是正」「待機児童解消」などの個々の社会的課題への市民活動団体の訴えは、多くの国民の理解も得られよう。だが、それらの団体がネットワークした「運動体」が「国民の理解」に留まることは、「頭を説得しても胸がときめかずにむしろ腹の底に澱がたまる」ことだ。
 そうした事態を回避して「国民の大多数から信任を得る」にはどうすればいいか?
 既存政党にとって代わるべき市民活動団体のネットワークは、政権を取りにいく具体的な方策をイメージせねばならない。
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