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Iesu no Namida (Japanese Edition)

2000年の時を経て今蘇るイエス・キリスト十字架の真実。
西洋化されたキリスト教が見失ったもの。それは、イエスの“本当の心”
“心”を最も大切にしてきた日本人だからこそ、逆にイエスの気持ちが理解できるのではないだろうか。
小説に底流するこの不思議なメロディーは、西洋キリスト教の伝統的教義という分厚い防音壁を少しずつ崩しはじめ、やがてイエスの叫びが聞こえてくる。
イエスとの新たな出会いを予感させる魂の書。

内容(「BOOK」データベースより)
十字架を嫌う様々な現象が世界中に増え広がっていた。この「十字架嫌悪シンドローム」をキリスト教会の脅威と感じた教理省長官ハンス・ラーナーは秘密会議を召集したが、謎が多く、会議は難航していた。そんな折、「十字架嫌悪シンドローム」解明の鍵となる情報が、日本の教会から届いたのである。傍観者的に会議に参加していた山本神父は、バチカンから、シンドローム発症者であるシスター・テレサの調査を命じられ四年ぶりに帰国。調査が進む中で、当初予想されたものとは全く違う事実が次々と明らかになり、やがて彼は巨大な運命の渦に巻き込まれてゆく。一方、教皇パックス一世が知った、キリスト教の歴史を覆す驚愕の真実とは? そして彼の身に一体何が起こるのか…京都からバチカンへ、十字架の真実は伝えられてゆく。

本文からの抜粋

それから数週間後、再び不思議な出来事が起こった。その日、こころは聖堂の一番前の席で、ひざまずいて目を閉じていた。
しばらくするとあたりがなんとなく明るくなったように感じたので目をあけた。
目の前に、十字架を背中に背負った赤ん坊のイエスが立っているではないか。・・・・・・
「こころ、重たいから十字架を取っておくれ」「いいわ、取ってあげる」
「イエス様は、小さいときからずっと十字架を背負い続けないといけなかったんやねえ……」
そう言いながら、子供のときから十字架を背負わされるのは、とても辛いことだろうと幼心にもイエスを哀れに思った。・・・・・・
「けどまた一緒に遊べる?」
「またいつか会えるかもしれないね」
「いつかって?」
イエスは答えず微笑んだだけだった。 --本文より

著者について

ピーター・シャビエル

著者略歴

キリスト教の幼児洗礼を受け、キリスト教の家庭で育つ。日本とアメリカでプロテスタントとカトリックの神学を学ぶ。現在ドイツに在住し、神学研究と執筆活動に勤しむ。本作品は、二〇〇八年にアートヴィレッジ社より出版されて四刷まで増刷された『イエスの涙』のキンドル電子書籍版であるが、タイトルのみ若干変更されている。『イエスの涙』はすでに、英語・ドイツ語・イタリア語・ポルトガル語に翻訳出版されており、フランス語・スペイン語・ウクライナ語などへの翻訳出版も予定されている。
著者には他に、インテル・マガジンハウス協賛による「あなたを作家にするプロジェクト」(二〇一〇年)にて、八四四二作品の応募作品の中から最優秀作品に選ばれた『マリアの涙』がある。神学修士。

http://peterchavier.com/ja/author-s-blog/105-work-on-tears-of-mary-throughout-the-entire-year-of-2010.html

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