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ShowaTenno-Togugogaiyuki (KyorinsyaBunko) (Japanese Edition)

【復刻版の原本】
この電子書籍は、以下の書籍の版面を複写し、シミ、ヤケ、活字のかすれ等をできるかぎり修正し、読みやすくした復刻版です(版面固定型)。
 冬夏社編集部編著「少年少女のための東宮御外遊記」(冬夏社 大正10年8月25日発行)
※ 原本が一部落丁があったため、当該部分は国立国会図書館の近代デジタルライブラリーから複写したものを調整の後使用しています。
※ 端末によって見え方が異なる場合があるほか、復刻版の版面イメージの確認のためにも、無料サンプルをダウンロードし、確認の上でご購入下さい。なるべく大画面のタブレット、パソコン等でご覧になることをお勧めします。

【解説】
 これは、昭和天皇が、皇太子(東宮)時代に、欧州を歴訪した際の貴重な記録です。少年少女向けに書かれていますが、写真をふんだんに収録し、若き日の昭和天皇の姿が伝わってきます。序文は大隈重信侯が書いています。
 この訪欧は、1921年(大正10年)3月3日から9月3日までの間、半年間に及ぶもので、日本の皇太子がヨーロッパを訪問したのは初めてのことでした。裕仁親王には、いずれ大正天皇の摂政になられるとの見込みの下に、各国の王室との交友を深めてもらい、見聞を広めてもらうとの趣旨で、元老山縣有朋が提案したものですが、これに、元老松方正義や西園寺公望、原敬首相も賛意を示し、立案されたものです。しかし、日本国内では、この訪欧には大きな反対があり、実現までには紆余曲折がありました。
 しかし、結果として、この5カ国の訪欧は大成功に終わりました。特に英国では日英同盟のパートナーとして大歓迎を受け、ジョージ5世国王やロイド・ジョージ首相らと会見するなど、各国の王室や政府から盛大な歓迎を受けました。第一次世界大戦当時の激戦地などを訪れるなど、後に昭和天皇はこの外遊が非常に印象的であったと述べておられます。
裕仁親王は、そのご治世の間、一貫して平和を指向され、英米中等の諸国と干戈を交えることに心を痛めておられましたが、そのような指向の原点は、この訪欧にあったと思われます。
 本書の巻頭には、裕仁親王の書名の写しが掲載されており、貴重です。

【ご参考】
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