私は過去にリサイクルショップで働いていました。最近では取り扱い商品も細分化し特化した店も多いですが、比較的、何でも扱う昔ながらのリサイクルショップでした。
この本の執筆は、辞めてから分かった事をまとめるという作業です。在籍中の自分がダメだったところ、周りの人がダメだったところ、失敗の原因をとりあえず書き記しておこうという動機から始まっています。また、辞めた人間だから書ける内容もあると思います。何のしがらみも遠慮も配慮もありません。なので、かなり失礼な事も書いている気もします。紙の書籍では出版させてくれる出版社も無いでしょう。電子出版だからこそ出せるニッチ向けの内容です。
リサイクルショップは中途採用が多く、さまざまな業界から転職してきた人たちの集まりです。起業した方も前職はバラバラで、価値観や仕事観も大きく違います。
私の場合はフランチャイズで起業した人とも接点があったので、余計にみんな言う事も考え方もバラバラで、まとまりのない動物園みたいな業界だなぁと思っていました。
当時は目先の仕事に追われ思考停止状態だったのが、辞めてから俯瞰して見られるようになった気がし、その総括をしてみようと思います。
また、執筆中にいくつかリサイクルショップ巡りをしてみました。私が辞めてから10年近くたちますが、当時からたいした進歩はしていないように感じます。変化した部分もあるのでしょうが、基本的な事は同じだろう、現場で苦しんでいる誰かの役に立てばなぁ、と期待します。
なので、この本は現在リサイクルショップや中古品を扱う業界で働いている方向けの内容になります。また、タイトルに弱者の兵法とある通り、大手リサイクルショップやブランド、貴金属がメインの店向けではありません。しかし「考え方」の部分を主に書いていますので、業態や業界にこだわらず読んでいただければ嬉しい限りです。私がリサイクルショップで働いた経験をベースに書いていきますが、読者の方の業界とここは似ているかな?ここは違うな、と楽しみながらお読みいただければ幸いです。
なお、開業マニュアルや業務マニュアルではありません。リサイクルショップの開業をお勧めする意図もありませんのでご了承ください。むしろこれから出店を考えている人に現実を突きつけ考えてもらおうという内容です。私自身、書き終わってから思ったのですが、リサイクルショップ開業のハードルは結構高いなぁと感じます。
安易に初めて失敗する前に、この本を一読する事をお勧めします。この本を読み、プラスアルファのアイデアが無いと難しいでしょう。
また、途中から徐々にくだけた内容になっていきます。そういうのが気に入らない方は購入をお控えください。自己満足で書いた本です。
文章の量は約45,000万文字、53ページ程度です。解説イラストもいくつか入れてみました。
思いついた事があれば改訂版も出して行く予定です。